
2020年7月から2021年4月の1年足らずの間に、ビットコインが7倍の価値に高騰したという事実をご存知ですか?ビットコイン以外にも100倍以上に高騰した通貨もあり、仮想通貨の世界ではいわゆる「億り人」もたくさん誕生しています。
しかし、「仮想通貨ってそもそもどういうもの?」「仮想通貨って危なくない?」「なんか難しい知識が必要なのでは?」と、疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、完全初心者に向けて仮想通貨を簡単にわかりやすく解説します。
目次
仮想通貨(暗号資産)とは?特徴を初心者向けにわかりやすく解説!
仮想通貨には、以下4つの特徴があります。
- 特定の国家や公的組織による価値の保証がない資産
- 暗号化されたデジタル資産
- 発行上限枚数が設定
- 決済・換金・投資が可能
1.特定の国家や公的組織による価値の保証がない資産
仮想通貨とは、「特定の国家による価値の保証がないデジタルの資産」です。例えば円なら日本銀行が発行しており、日本という国で保証されています。ドルならアメリカで管理されています。
このような国に保証されている通貨を『法定通貨』といいます。
保証は一切なく、管理者もいません。保有者・利用者の信頼のみで成り立っている通貨といえるでしょう。保証がないため、一夜にして0円の価値になる場合も、1,000万円の価値になる場合もあります。
なお、法定通貨のように特定の組織や企業が管理している通貨を「中央集権型」、仮想通貨のように管理者がいない通貨のことを「非中央集権型」と呼びます。
2.暗号化されたデジタル資産
仮想通貨は、「暗号化されたデジタル資産」です。デジタル資産と聞くと、「プリペイドカード」や「電子マネー」のように感汁かもしれません。しかし、どちらも法定通貨によって価値が保証されているため、仮想通貨とは異なります。
日本銀行による「資金決済に関する法律(資金決済法)」では、仮想通貨は次のように定義されています。
- 不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
- 電子的に記録され、移転できる
- 法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない
出典:暗号資産(仮想通貨)とは何ですか? -日本銀行
仮想通貨は、『暗号技術ブロックチェーン』という仕組みを利用して暗号化された資産です。ブロックチェーン技術により、データの偽装や改ざんは非常に困難となっています。そのため仮想通貨の信頼性は担保されています。
なお、「仮想通貨」という名称が一般的に広く使用されていますが、2020年に資金決済法の改正が行われ、「暗号資産」へと呼称変更されています。
出典:暗号資産関係-金融庁
3.発行上限枚数が設定
ビットコインは、「マイニング」という仕組みで新規発行されています。しかし仮想通貨には管理者がいないため、放っておけば永遠に枚数が増え続けてしまう欠点があります。
そこで取られた対策が、発行上限枚数をあらかじめ設定しておくことです。管理者がいる法定通貨は、価値が下がりすぎないよう発行枚数で調整できるので制限はありません。
しかし仮想通貨は、増え続けるといずれ1枚の価値がなくなるインフレの状態になってしまいます。
※発行上限枚数が設定されていない仮想通貨もあります。
4.決済・換金・投資が可能
仮想通貨は決済や換金、投資ができます。仮想通貨決済できる店舗は年々増えており、日本国内の実店舗ではビックカメラ、ヤマダ電機、ソフマップ、コジマ、H.I.Sなどの一部の店舗が、ビットコイン支払いに対応しています。
またアメリカの大手オンライン決済サービス『PayPal』では、BTC(ビットコイン)・LTC(ライトコイン)・ETH(イーサリアム)・BCH(ビットコインキャッシュ)で精算可能となり、大きな話題となりました。
このように、仮想通貨は決済ができるため経済的価値が生まれており、円やドルなどの法定通貨とも換金が可能になりつつあります。
初心者の方向けに解説!仮想通貨と暗号資産は違うの?
結論から言うと、仮想通貨と暗号資産は同じ意味として使われており、違いはありません。
この変更の理由は、国際的な議論の場で、「暗号資産」の意味を示す「crypto-asset」との表現が用いられていることや「仮想通貨」の呼称は法定通貨との誤解を生む可能性があったことが要因だと言われています。
日本ではどちらの呼び方も浸透しているため、混乱してしまうかもしれませんが、暗号通貨と仮想通貨は同じ通貨を指す言葉です。
仮想通貨(暗号資産)の仕組み|ブロックチェーンとマイニング
ビットコインの仕組みを理解する上で外せないのが、『ブロックチェーン』と『マイニング』です。
ブロックチェーン
仮想通貨は『ブロックチェーン』という技術を使用し、管理しています。
箱(ブロック)に取引した履歴を記録し、そのブロックをネットワークに参加している人みんなで共有し、箱を時系列につなぎ合わせて蓄積していく仕組みを指します。
今までの取引データは中央集権で管理されていたので、中央の機関をハッキングするだけで改ざんが可能でした。
ブロックチェーンは、みんなで同じ台帳を管理・共有していることから『分散型台帳』とも呼ばれています。分散型台帳だからこそ、個人間の送金も透明性が高く、中央集権に支払っていた手数料も削減できます。
マイニング
マイニングとは「採掘」と呼ばれるもので、新しい箱(ブロック)を生成する承認作業のことを言います。
仮想通貨の取引データはブロックに記録されていますが、管理者がいないため取引データに誤りがないか、不正がないかを確認し承認しなければいけません。この承認する作業がマイニングです。
マイニングによって付与された仮想通貨は、ブロック生成によって新規に発行された通貨となります。以前は参入者が少なかったため個人のPCでもマイニング作業に参加できていましたが、2022年現在は企業規模で参入が行われています。
仮想通貨(暗号資産)の種類|おすすめのビットコイン・アルトコイン
仮想通貨には大きく『ビットコイン』と『アルトコイン』の2種類があります。
ビットコイン |
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アルトコイン |
|
ビットコインはサトシ・ナカモトと呼ばれる人物によって発明された世界最初の仮想通貨で、2009年にはじめて使用されました。ビットコイン誕生後、イーサリアム・リップル・ライトコイン・モナコインなど多数の通貨が誕生しました。
すべての仮想通貨を合わせると、2022年現在で1万種類以上の通貨が市場に出回っているといわれており、アルトコインのなかでも時価総額が低い通貨を『草コイン』と呼びます。
マイナーなアルトコインや草コインは投資する人が少ないので、大口が購入すれば1日で数倍高騰することも珍しくありません。
初心者から始められる!仮想通貨(暗号資産)投資のメリット3つ
仮想通貨投資には以下の3つのメリットがあります。
- ボラティリティが大きく稼ぎやすい
- 24時間365日取引が可能
- 少額から投資ができる
1.ボラティリティが大きく稼ぎやすい
仮想通貨投資の大きなメリットのひとつは、ボラティリティが大きいことです。ボラティリティとは価格変動幅のこと。たとえば、為替なら大きく動いても1日1%前後、株も1〜3%程度が大半です。
しかし仮想通貨は、1日5%〜10%以上動くことも珍しくありません。
アルトコインなら1日で30%以上動くこともあり、2・3日で2倍以上にもなります。ボラティリティが高いということは、予想と反対に動けば大きな損失になるのでデメリットともいえます。
2.24時間365日取引が可能
株式市場では東証は平日9時〜15時しか取引できませんし、土日祝や年末年始はお休みです。為替は24時間取引できますが、土日は取引できません。
しかし仮想通貨なら24時間365日取引が可能です。専業トレーダーだけでなく、仕事や子育てで忙しい人でも、落ち着いた夜の時間や休日に取引を行えます。
取引所を介した購入や売却だけでなく、個人間での送金や海外送金なども24時間365日可能です。自分の生活に合わせて自由に売買・換金・送金できるのは仮想通貨のメリットでしょう。
3.少額から投資ができる
少額から投資できる点も、仮想通貨のメリットとして挙げられます。単元株の1株10株や、為替の1,000通貨単位、10,000通貨単位などの単位が仮想通貨にはありません。
取引所のbitFlyerではTポイントをビットコインに換えることもできます。Tポイントを使って仮想通貨を購入すれば、現金は1円もかかりません。投資初心者の場合、大きな損失を出したくないという人が多い傾向にあります。
仮想通貨(暗号資産)投資のデメリット2つ
仮想通貨投資のデメリットは以下の2つです。
- 税率が高い
- 取引所ハッキングの危険性がある
1.税率が高い
仮想通貨のデメリットとしては、税率が高いことが挙げられます。仮想通貨で20万円以上の利益がでた場合(学生や主婦など、扶養されている方は33万円以上)、課税対象となります。
仮想通貨は雑所得に分類されるので、他の所得とあわせて税金が課せられる総合課税です。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円 から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円 から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円 から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円 から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円 から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
このように、総合課税は所得が増えれば増えるほど税率が上がります。仮に合計で4,000万円以上の利益が出ている場合、税率45%となるので、半分近くは税金となってしまいます。
なお、仮想通貨の税金は、売却・決済・換金など利益がでたタイミングで発生します。
出典:所得税の税率 -国税庁
2.取引所ハッキングの危険性がある
仮想通貨の取引所はハッカーの攻撃を受けやすく、過去に資産が流出した事件がたくさんあります。2021年には国内取引所『Liquid by Quoine』のシンガポール法人でハッキングがありましたし、2018年にはコインチェックのネム流出がありました。
海外取引所ではもっと多くのハッキング被害が起こっています。このようにインターネット上で管理されている仮想通貨だからこそ、狙われやすいのがデメリットでしょう。
具体的には、コールドウォレットで顧客資金をオフラインで扱ったり複数の秘密鍵が必要なマルチシグを導入したりなどの対策がとられています。
ただし、今後もハッキングやウイルスによる流出のリスクがゼロになることはないでしょう。
仮想通貨(暗号資産)投資おすすめのやり方・手順を解説
仮想通貨投資は、以下のような流れで開始できます。取引所によって若干異なるものの大差はありませんので、ぜひ参考にしてください。
- 取引所アプリをダウンロードして「会員登録」をタップ
- メールアドレス、パスワードを入力
- 届いたメールのリンクを押して本登録が完了させる
- 登録画面に移るので、名前や住所など基本情報を入力
- 本人確認書類を提出
- 口座開設完了したら、仮想通貨を選んで購入
本人確認は、「アップデート」「郵送」「スマホカメラで撮影」の3種類が多いです。確認書類と顔写真を撮影する「スマホカメラで撮影」が最もスピーディーでお手軽なので、基本的にはスマホを選びましょう。
初心者におすすめの仮想通貨(暗号資産)取引所3選
コインチェック
- 取り扱い通貨数17種類
- 国内仮想通貨取引所アプリダウンロード数No.1※
- マネックスグループ運営でセキュリティ技術が高い
コインチェックは、マネックスグループが運営する仮想通貨取引所です。シンプルで使いやすいスマホアプリが特徴のひとつで、国内仮想通貨取引所ではアプリダウンロード数No.1に輝いています。
初心者でも迷わず利用できるので、どの取引所にしようか迷ったらまずはコインチェックを利用するとよいでしょう。
コインチェックの基本情報
取扱仮想通貨(暗号資産) | 17種類
・BTC(ビットコイン) |
---|---|
レバレッジ | 不可 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 無料 |
入金手数料 | 銀行振込:無料(振込手数料の負担あり) コンビニ:770円(税込・3万円未満時) クイック入金:770円(税込・3万円未満時) |
出金手数料 | 407円(税込) |
※2020年1月 – 12月(データ協力:App Annie)
出典:コインチェック
DMM Bitcoin
- 取り扱い通貨数は15種類
- レバレッジ取引の取扱いは国内No.1※
- 各種手数料が無料
DMM Bitcoinは、DMM FXなどを運営するDMMグループが運営している仮想通貨取引所です。取り扱い通貨数は15種類あり、入金・出金・取引手数料がすべて無料なので、余計なコストをかけたくない人におすすめできます。
スマホアプリはモード切り替えが可能で、シンプル表示にこだわった『STモード』と、多彩な機能を搭載した『EXモード』を用意。
DMM Bitcoinの基本情報
取扱仮想通貨(暗号資産) ※レバレッジ取引 |
15種類
|
---|---|
レバレッジ | 2倍 |
販売所手数料 | 無料※BitMatch注文は取引単位あたり2円(BTC/JPY) |
取引所手数料 | – |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
※2022年3月現在、国内暗号資産交換業者WEBサイト調べ
出典:DMM Bitcoin
bitFlyer
- 取り扱い通貨数は15種類
- ビットコイン取引量は6年連続で国内取引所No.1※
- Tポイントをビットコインに交換可能
bitFlyerは、ビットコインの取引量が6年連続で国内No.1※の取引所です。レバレッジ取引にも対応しているため、少額で大きな利益を出したい初心者にもおすすめできます。
SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、みずほフィナンシャルグループなど主要メガバンクから出資を受けており信頼性が高いのも特徴です。
bitFlyerの基本情報
取扱仮想通貨(暗号資産) | 15種類
|
---|---|
レバレッジ | 2倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 0.01〜0.15% |
入金手数料 | 銀行振込 : 無料※銀行手数料の負担あり クイック入金 (住信SBIネット銀行から入金): 無料 クイック入金 (住信SBIネット銀行以外から入金): 330円(税込) |
出金手数料 | 220円~770円(税込) |
※ Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016 年 〜 2021 年の年間出来高(差金決済 /先物取引を含む)
出典:bitFlyer
まとめ
今回は「仮想通貨とは何か?」という点に焦点を当て、特徴や仕組みを初心者向けに解説しました。ブロックチェーン技術は仮想通貨以外にも使用されており、今後私達の生活になくてはならないものになる可能性は高いでしょう。
「やってみようかな」と思ったら、まずは取引所を選びましょう。はじめはビットコインやイーサリアムなどのメジャーコインを選び、慣れてきたらマイナーなアルトコインを狙う流れがおすすめです。
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