
債権回収会社から過去に滞納していた借金の返済を求める請求がくることがあります。それとは別に、債権回収会社を装った悪質業者が架空請求で人をだますという事件が起きているのも心配の種となります。

この記事では、債権回収会社から正当な理由で督促が来るケースや、債権回収会社の名前で、心当たりのない督促が来た場合の対処法などを解説していきます。
債権回収会社から請求がくる流れについても説明しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
債権回収会社(サービサー)とは?
債権回収会社(サービサー)とは、金融機関などから委託もしくは譲り受け、特定金銭債権の管理回収を行う債権管理回収専門業者です。
しかし不良債権処理の促進などを目的とし、1999年「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」が施行されました。
これにより弁護士法の特例として、法務大臣の許可を得た民間の債権回収会社が設立できるようになったのです。
出典:法務省
債権回収会社の業務
債権回収会社は、債権管理回収を専門に扱う会社です。その業務を営むためには法務大臣の認可が必要であり、暴力的な取り立てを行うような債権回収業者とは大きく違います。
法務大臣の認可を受けるためには、たとえば以下の条件を満たさなければなりません。
- 資本金が5億円以上の株式会社
- 取締役の1名以上に弁護士
- 会社役員または社員に暴力団関係者がいないこと
- 過去に暴力団関係に属していても、暴力団員ではなくなった日から5年以上経過していること
- 債権回収業務を適正に行う人員が十分確保できていること
このように債権回収会社にはきちんとした資本金があり、債権回収業務のプロとして業務にあたります。
金融機関と債権回収会社の連携
債務者に問題がないと普通、金融機関は貸したお金について自分たちで回収します。滞納が長期化し回収困難となった不良債権については、自分たちでの回収をあきらめざるをえません。
そうした場合に債権回収会社にその債権回収業務を委託する、もしくはその債権を譲渡するわけです。
金融機関にとって、不良債権の回収を丸投げできる債権回収会社の存在は、たいへんありがたいものでしょう。そのため大手金融機関の関連会社や子会社に、債権回収会社があるわけです。
債権回収会社の業務状況
営業会社数 | 76社 |
累計取扱債権数 | 2億1914万件 |
累計取扱債権額 | 474兆7044億円 |
累計回収額 | 57兆5181億円 |

債権回収業者は強引な取り立てはしない
債権回収業者の取り立てについては、サービサー法に取り決めが定められています。
貸金業者の取り立てで禁止されている行為と同じ制約を受けているのです。たとえば取り立てにおいて、以下の行為はおこないません。
- 債務者を脅す
- 債務者の生活や仕事の平穏を害するような言動
- 暴力的な言動や態度で債務者を困らせる
- 債権回収に暴力団関係者を従事させる
- 債務者の親族や債務者が雇用する者などに、債務者に代わって債務の弁済をみだりに要求する
- 弁護士から受任通知を受け取った後で、正当な理由なしに、債権者に訪問や電話で債務の弁済を要求する
身に覚えのある理由で請求が債権回収会社から来たとしても、強引な方法で取り立てられることを心配する必要はありません。
債権回収会社から請求がくるまでの流れ
- 金融機関からの借入・クレジットカードでの決済
- 支払いを滞納する
- 金融機関やカード会社からの督促に応じない
- 滞納状態が続く
- 債権回収会社への金融機関あるいはカード会社からの債権回収委託または債権譲渡
- 債権回収会社から請求がくる
債権回収会社は不当債権回収の専門家です。法に触れない範囲できちんと取り立てをおこないます。
裁判所命令で差し押さえが決まった後に、弁護士に相談しても訴えが取り下げられることはほぼありません。

債権回収会社から身に覚えのある請求が来た場合の対処法
長期に渡る滞納や督促の無視など身の覚えのある理由で、債権回収会社から通知が来た場合の対処法を紹介します。
まずは弁護士・司法書士に相談
弁護士・司法書士に相談することが重要です。弁護士や司法書士から、今後の適切な対応についてアドバイスがもらえるでしょう。
さらに弁護士や司法書士の交渉次第では、分割払いに応じてくれたり、遅延損害金の減額に応じてくれたりする場合があります。
最後の返済から5年以上経過しているか確認する
最後の返済から5年以上経過している場合は注意してください。債権回収会社に自分で連絡をすると、相手のペースに乗せられ、時効の援用ができなくなる可能性もあります。
時効の援用とは時効の完成によって利益を受ける者が、時効の完成を主張することです。この意思表示がないと時効の効果は発生しないものとされています。
最後の返済から5年以上経過している債権についても、債務者が時効の援用をしなければ、債権回収会社は回収できる見込みがあると判断します。
時効期間が過ぎた債務についても、その督促をしてくることがあるのです。時効期間が過ぎた借金について債権回収会社から請求を受けた場合、すぐ弁護士や司法書士に相談しましょう。
督促を無視しない
債権回収会社からの督促を無視するのは賢い対処法ではありません。
なぜなら督促を無視し続けると、債権回収会社は訴訟もしくは支払い督促といった法的強制力を伴う行動に出るためです。
裁判所からの訴状
訴訟の場合は、裁判所から訴状が届きます。これには答弁書を提出する必要があります。
しかしそれも無視し期日に出席しないなら、利息や遅延損害金を含めた金額の一括払いを命じる判決が下されるのです。
裁判所からの支払い督促
支払い督促は、訴訟より簡易な手続きです。裁判所からの支払い督促の書類が届いた場合、そこから2週間以内に異議申立書を裁判所に提出します。異議申立書提出後は、通常の訴訟(裁判)に移行します。
訴訟・支払い督促のいずれの場合も、それを無視するなら強制執行できるようになります。裁判所からの連絡も無視しないようにしてください。
信用情報の確認
債権回収会社からの通知が来たとすれば、未納の記録が信用情報機関に事故情報として登録されている可能性も考えられます。念のため信用情報機関に問い合わせて、信用情報を確認するのがおすすめです。
信用情報機関に事故情報が登録されるのは、一般的に5年です。信用情報機関に事故情報が記載されるなら、その間は以下のことができなくなります。
- 新たにお金を借りる
- クレジットカードの新規発行
ローンを組む、事業資金などを個人名義で融資してもらうといった場合もあるでしょう。その際は、信用情報機関に事故情報が登録されていないか確認してください。
債権回収会社を装った注意すべき請求パターン
ここまでは債権回収会社から、身に覚えのある理由で請求があった場合の対処法を紹介しました。
そうした正当な請求とは別に、認可を受けた実際の債権回収会社の名前や似た会社名を不当に使用する悪質な業者も存在します。そういった業者から架空請求をされた方がいるのも事実です。

恐怖心をあおる内容のショートメール
実在する債権回収会社と似たような商号が使われ、「債権移行につき確認事項がございます。本日中に必ずご連絡ください」というメールが送られてくる事例があります。
文面は緊急性を訴え恐怖心を煽るような内容です。こうしたショートメールに騙されて、個人情報を伝えたり支払い方法について情報を求めたりしないようにしましょう。
債権回収会社が家まで来るという内容のハガキ
支払いに応じないと「裁判になる」「家や勤務先まで集金に行く」という、脅しのような文句が書かれたハガキが送られている事例もあります。
他にも「給料や不動産を強制執行で差し押さえる」「信用機関のブラックリストに登録する」という、文言が記載されているものもあります。

債権回収会社を装った業者から身に覚えのない請求が来た際の対処法
債権回収会社を騙った悪質業者から、見の覚えのない請求が来た場合の対処法を紹介します。
- 請求には応じない
- 悪質な業者には一切連絡しない
- 法務省ホームページに掲載されている情報を確認
- 悪質な業者という情報が寄せられているかどうか確認する
- 警察に相談する
請求には応じない
債権回収会社の名前を利用していても、心当たりのない請求であるなら支払う義務はありません。請求には応じないでください。一度支払ったお金は取り戻すことが困難です。
加えて、支払う責任もないです。もし家族の借金に関連する請求が自分宛てに来たなら、債務者である家族本人に確認してください。

悪質な業者には一切連絡しない
突然身に覚えのない請求が来たなら、支払う意思がないことを伝えたい、借金が本当にあるかを確認したいと考える方もいるでしょう。
電話にてこちらから連絡すると、電話番号を含めた個人情報を知られてしまうおそれがあります。たとえ業者側から連絡がきても、個人情報は伝えないようにしてください。
法務省ホームページに掲載されている情報を確認
法務省のホームページ※には「債権管理回収の営業を許可した株式会社一覧」という、ページがあります。そこから正式に、営業の許可を得た債権回収会社の名前や連絡先を確認できます。
「債権管理回収の営業を許可した株式会社一覧」にある正規の連絡先に問い合わせることで、請求の真偽を確かめられます。

悪質な業者という情報が寄せられているかどうか確認する
さらに法務省のホームページでは、悪質な業者という情報提供があった業者名のリスト※も公表しています。
こちらの情報も参考にし、ハガキやメールに記載されている名前が、そのリストに含まれているかどうか確認できるでしょう。
※:法務省(債権回収会社を詐称している等との情報の提供があった業者名の例一覧)
警察に相談する
架空の債権について請求をする行為は、犯罪に当たる可能性があります。悪質と言える架空請求を受けた際には、警察署に相談するのも一つの手です。

債権回収会社を装った悪質業者から身を守るためのポイント
正規の債権回収会社を装った業者から請求が来ても、正しい知識を持っているとすぐに架空請求だと見分けられるでしょう。
次に債権回収会社を騙る業者からの請求を、見抜くためのポイントをいくつか紹介します。
出会い系・アダルトサイトの利用料などの請求はないことを認識しておく
法務大臣の許可を受けた債権回収会社が、出会い系・アダルトサイトの利用料などを請求することはありません。
これを覚えておくと、債権回収会社の名前を使い、そうした趣旨の請求が来てもそれを架空請求と見抜けます。
架空請求にありがちな特徴を知っておく
架空請求によくある特徴を知っておくことも、それを見分けるポイントです。
- 目隠しシールがないハガキを使った請求や督促
- 多数の電話番号を連絡先として記載
- 担当者の連絡先として携帯電話番号を使用
- 個人名義の口座が回収金の振込先になっている
法務大臣からの営業許可を得ている債権回収会社は、こうした方法で督促をおこなうことはありません。
こうした特徴を含んだ請求ハガキやメールを受け取ったなら、架空請求とみなせます。請求に応じたり連絡したりすることはやめましょう。

法務省が債権回収を業者に直接依頼しないことを認識しておく
正規の債権回収業者を装うために、悪質な業者はあたかも法務省からの認可を受けていると思わせるような団体名を使うことがあります。
しかしこうした団体や機関は存在していません。さらに「法務省認定通達書」「法務省認可通知書」といった、言葉が使われる場合もあります。
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まとめ
この記事では債権回収会社とはどのような会社なのか、心当たりのある請求が債権回収会社から来た場合の対処法を紹介しました。
請求を無視するなら、そのまま裁判となり財産を差し押さえられたりする可能性もあります。
債権回収業者を装って架空請求をする悪質な業者も存在します。こうした業者については、請求に応じない・連絡先を教えないのが、トラブルに巻き込まれないための方法です。

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執筆者情報 債務スタート編集部 |
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