
FXの取引において重要な要素の1つとしてスプレッドが挙げられます。
そこで、今回はFXのスプレッドについて以下の項目を徹底解説します。
- おすすめのFX口座
- FX会社のスプレッドを比較
- スプレッドの計算方法
- スプレッドはなぜ変動する?
FXを初めたいと考えている方も、やっているけどスプレッドがなにかイマイチわかっていない方もぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
FXのスプレッドとはどういう意味?
FXのスプレッドとは「取引1回にかかるコスト」のことを指します。実はFXは取引ごとに微妙にお金がかかるため取引自体が無料でできるわけではないのです(取引手数料等は省いています)。
FXのスプレッドの仕組み
スプレッドは正確に表すと「売値(bid)と買値(ask)の差額」を意味します。この差額分こそがFXの取引ではコストとなり、微細な損失につながってしまうのです。
通常、FXの取引では売値と買値が同時に表示されます。実際に米ドル/円のレートを例に挙げてスプレッドの仕組みについて見ていきましょう。
売値 | 買値 |
---|---|
102.038 | 102.040 |
このようなレートが成立している際、買値-売値の差額分である0.2銭分の損失が発生してしまいます。このように外貨を買ったときと売ったときで生じてしまう差額こそがスプレッドの正体なのです。
スプレッドは、1通貨ごとに発生するので1度に取引する量が多ければ、その都度発生するスプレッドも大きくなります。
FXのスプレッドは狭いほうが良い
「スプレッドと言ってもたかだか何銭かの違いでは…」と感じる方も中にはいるかもしれません。しかし、スプレッドの範囲が広いほど損する額も増えるのです。
たとえば、スプレッドが0.2銭で10,000ドル購入した場合、損益は20円となります。しかし、スプレッドが2円になるだけで損益は20,000円にも及びます。
スプレッド狭い範囲で取引をすることがどれだけ大事か理解いただけたでしょうか。
- スプレッドが広い:コストが高い
- スプレッドが狭い:コストが安い
FXのスプレッドの単位
FXのスプレッドの単位は「銭」と「pips」の2種類です。
- 銭…通貨ペアの片方が日本円の場合に用いられます。
米ドル/円、ポンド/円、ユーロ/円などの場合に使用されます。 - pips…反対に通貨ペアが外貨同士の場合に用いられます。
米ドル/ユーロ、ポンド/韓国ウォン、カナダドル/カナダドルなどの場合に使用されます。
pipsは国際的なスプレッド単位であるため、FXの取引をするなら覚えておきたい単位です。ちなみに、銭/pipsのレートは以下の通りになります。
FX会社のスプレッドを徹底比較!
ここで、各FX口座のスプレッドを比較してみましょう。ただ通貨ペアはかなりの種類が存在するため今回は米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円の3つに絞って比較していきます※。
FX会社 | スプレッド | ||
---|---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | ポンド/円 | |
![]() ※基本スプレッドは原則固定 |
原則固定適用対象外 | 0.5銭 | 原則固定適用対象外 |
![]() |
0.2銭 ※原則固定例外あり(2022年3月4日時点) |
【午前3時~午前9時】0.5銭〜10銭
【午前9時~午前3時】0.4銭 |
0.9銭 ※原則固定例外あり |
![]() |
0.2銭※原則固定(例外あり) | 0.5銭※原則固定(例外あり) | 1.0銭※原則固定(例外あり) |
![]() |
0.2銭※原則固定 | 0.5銭※原則固定 | 0.9銭※原則固定 |
![]() |
0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 |
※2022年6月9日時点
スプレッドを理解したら口座開設!おすすめFX口座5選!
1GMOクリック証券
GMOクリック証券は、FX取引残高が世界第1位※1のFX口座として知られています。取引コストが安く、高水準のスワップポイントも実現しているため有利な取引が可能です。
また取引ツールの豊富さに定評がありスマホ・PCから以下のツールを無料で利用できます。
- PLATINUM CHART
- はっちゅう君FX+
- GMOクリックFX
どのツールも初心者の方でも使いこなしやすい設計となっているため最初のFX取引に是非使いたいツールとなっています。
最短即日で取引も可能。すぐに高品質なFX取引をしたい方におすすめのFX口座です。
※1 ファイナンス・マグネイト社調べ2020年1月~2021年12月(公式サイトより)
※2 新規口座開設&50,000万通貨以上の取引で300,000円のキャッシュバックが行わる計算となります。
最低取引単位 | 1,000通貨 |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
最低入金金額 | 下限なし |
スプレッド※3 |
|
通貨ペア | 20通貨ペア |
※3 原則固定
2DMM FX
DMM FXは、最短1時間で取引をスタートさせる※ことができます。郵送物の受け取りなしにスピーディな取引が行えます。
またFXツールは6種類を超え状況に合わせて使い分けることで取引のパフォーマンスを高められます。
- DMM FX(スマホ)
- DMM FX for smart phone(スマホ)
- DMMFX PLUS
- DMMFX STANDARD
- 取引通信簿
- プレミアチャート
※「スマホでスピード本人確認」を利用することで可能。
最低取引単位 | 10,000通貨 |
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取引手数料 | 無料 |
最低入金金額 | 制限なし |
スプレッド | ・0.2銭(米ドル/円)※原則固定(例外あり) ・0.5銭(ユーロ/円)※原則固定(例外あり) ・1.0銭(ポンド/円)※原則固定(例外あり) |
通貨ペア | 21通貨 |
3LINE FX
LINE FXでは、公式ツール・アプリやリアルタイムで反映されるマーケット情報を駆使してスムーズな取引を行うことができます。
重要な経済指標や相場の急変動などをいち早く知らせてくれるため、スピーディな対応が可能です。
LINEで24時間AIによる受付がされているため困った時でもすぐに相談できますよ。
最低取引単位 | 1,000通貨 |
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取引手数料 | 無料 |
最低入金金額 | 制限なし |
スプレッド | ・0.2 銭(米ドル/円):通常スプレッド0.2 ~ 3.6銭(米ドル/円) ・0.5銭(ユーロ/円):通常スプレッド0.5 ~ 5.4銭(ユーロ/円) ・1.0銭(ポンド/円):通常スプレッド1.0 ~ 8.9銭(ポンド/円) 原則固定※例外あり通貨ペア・スプレッド一覧https://line-fx.com/market/spread/ex/summaryList |
通貨ペア | 23通貨ペア |
4外貨ex byGMO
外貨ex byGMOでは、新規の口座開設と取引の条件達成で最大30万円をキャッシュバックしてもらえるキャンペーンを実施中です。
最低取引単位 | 1,000通貨 |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
最低入金金額 | 制限なし |
スプレッド
※原則固定・例外あり |
・0.2銭(米ドル/円) ・0.5銭(ユーロ/円) ・0.9銭(ポンド/円) |
通貨ペア | 24通貨ペア |
5外為どっとコム
外為どっとコムは、1,000通貨から取引を始められるため低コストでFX取引が行えます。初心者でも安心してFXを始められますよ。米ドル/円ならば10,000円から取引が可能です。
- メキシコペソ/円 60円
- 南アランド/円 70円
※2021年7月23日適用分 買いポジション10万通貨あたり
※口座開設月から翌々月末まで(2022年2月1日(火)午前7時00分より開始)
-
ニュース
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マネ育ch
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ピタんこテクニカル
- 1通貨単位から注文が可能。100円から気軽に取引。
- 購入通貨・購入額・頻度・レバレッジを設定するだけで自動的に注文。
低コストでこれからFXを学んでみたい、初心者に優しいFX口座と言えるでしょう。
※口座開設月から翌々月末まで(2022年2月1日(火)午前7時00分より開始)
最低取引単位 | 1,000通貨 |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
最低入金金額 | 1,000円~ |
スプレッド |
|
通貨ペア | 30通貨 |
※口座開設月から翌々月末まで(2022年2月1日(火)午前7時00分より開始)
FXでスプレッドは損益にどう影響する?
FXでスプレッドが発生すると、損益にある程度の影響を及ぼします。
また、FXのスプレッドによるコストはいつ払っているの?と思われる方もおられるのではないでしょうか。
FXのスプレッドは取引の損益にあらかじめ反映されているので、スプレッド分のコストを別途支払ったり、口座の残高から引かれることはありません。
- 利益が出ている場合の損益
- 利益が出ていない場合の損益
利益が出ている場合の損益
利益が出ている場合には利益が損なわれることになり、思っていたような利益が出ない場合もあります。
利益が出ている場合、スプレッドにより一部の金額は業者に取られてしまいますが、ある程度利益が出ているようであれば、スプレッドの損失はさほど影響のないものとして処理されます。
利益が出ていない場合の損益
利益があまり出ておらず、小規模な利益だった場合にはスプレッドの影響を大きく受けてしまいます。
特にスプレッドが広いとされている銘柄で取引していた場合、スプレッドの損失を大きく受ける形になり、本来プラスだった金額がマイナスに変わってしまう場合もあります。
スプレッドによって損失を拡大させる問題が発生することで、本来の損失に加えて、スプレッドによる損失分も加えられてしまうため、余計な損失を計上する形になります。
スプレッドと本来の損失で二重の損失を計上していることで、かなりのマイナスが発生する場合もあります。損失を減らすためには利益を出すための取引が必要です。
スプレッドの影響を最小限に抑えるためにはスプレッドの比較が必要
スプレッドによる損失を最小限に抑えるためには、スプレッドの比較が必要不可欠となります。スプレッドを見ておくだけでも取引状況は変わるため、スプレッドを抑えて取引できる環境をしっかり整えましょう。
スプレッドの数字が大きければ大きいほどマイナスは増えます。できる限りスプレッドの数字が小さいものを選んで取引するなどの対応が必要です。
マイナスをできる限り減らしていくためには、スプレッドの小さい銘柄を中心に取引するなどの対応を検討し、少しでも安心して取引できる環境を作りましょう。
FXのスプレッドの計算方法を解説!
FXの取引ではスプレッドの広狭を常に意識する必要があります。そこで、スプレッドの具体的な計算方法について具体例を挙げながら解説していきます。
銭の計算方法
日本円での取引を行う場合は「銭」を単位として使用します。計算するにあたって銭を円に換算しておくと計算が格段に行いやすくなります。
コストの基本的な計算方法は以下のようになります。
たとえば、スプレッド0.3銭、20,000通貨で取引した場合、「20,000通貨×0.3銭(0.003円)=60円」となります。
pipsの計算方法
外貨のみで取引を行う場合は「pips」を単位として使用します。「pips」も円に直しておけば計算しやすいですよ。1pip=0.01円となるため、銭の算出方法と同じです。
たとえば、スプレッド0.2pips、50,000通貨で取引した場合、「50,000通貨×0.2pips(0.002円)=100円」となります。
FXのスプレッドが変動する理由
スプレッドは原則固定となっている口座が多いですが、スプレッドには変動制のスプレッドがあります。
固定制スプレッドと変動制スプレッドのどちらも変動しやすい時間帯や相場の状況などがあります。そこで、スプレッドが変化する理由について3つ解説していきます。
注目経済指標のニュース後
テレビで取り上げられるほどのビッグニュースが報道されると価格の変動が起こりやすくなります。
中でも雇用統計のニュースは注目度が高く、内容が発表されるまで投資家はかたずを飲んで見守るため流動性が低くなります。
そして、発表後は注文が激増し価格の相場が急変し取引の流動性が一気に失われます。
銀行間取引の場であるインターバンクで顧客の取引を行うブローカーの中には、下手なレートでのポジションを抱え込まないようあえてスプレッドを広げる業者もあります。
急なイベント・事件
テロ事件や海外の要人による発言によってスプレッドが変化することもあります。発言の内容によって様々ですが、買いと売りのバランスが崩れてしまうような事態も考えられます。
上記のような場合では、インターバンクでどれほど為替レートが変動するか分からないため、スプレッドを広げ落ち着かせることがあります。
このように買いと売り、どちらかに偏りが生じてしまうと流動性が失われスプレッドは変動します。
取引人口が少ない(流動性の低い)時間帯
取引人口が少ない時間帯でもスプレッドは変動しやすいです。通常流動性の高い市場では、取引が多くなりやすくスプレッドも小さくなりやすいです。
取引が活発的なロンドン・NY・東京市場でも例外ではないため、実際の取引では注意しましょう。
欧米ではクリスマスや年末年始に取引参加者が取引をあまり行わなず、流動性が低くなる傾向にあります。
早朝にFXのスプレッドは変動しやすい?
早朝に取引を行う際は、スプレッドが広くなる傾向があります。
一般的にスプレッドは取引量が多くなると狭くなり、取引量が減少すると広くなります。
そのため、早朝のスプレッドは広くなる傾向にあります。
長期的にコストを抑えたい方はスワップポイントにも注目
スワップポイントとは、金利差調整分とも呼ばれ2カ国間の金利差によって生じる利益のことを指します。
日本のような低金利とされている国の通貨を売り、トルコ、南アフリカ、メキシコなどの高金利であるとされている通貨を購入することで2つの国の金利差から生じるスワップポイントを獲得できます。
1日で得られる金額は少ないですが、少ない利益を積み上げることで最終的に大きな利益へとつながります。
よくある質問
まとめ
スプレッドはFX初心者にとって見落としがちなポイントの1つです。たかだか数千円程度の損失と思っていても取引回数を重ねていけば大きな額となっていきます。
「小事は大事」。大きな取引を成功させるためにも細かい部分を意識して取引を行うことは“大事”です。
くれぐれもFX口座を選ぶ際にはスプレッドの広狭をチェックして申し込むようにしましょう。