独自インタビュー

弁護士へ債務整理について独自インタビュー

弁護士へ債務整理について独自インタビュー-アイキャッチ
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今回は弁護士である南陽輔様へおかねプロ独自のインタビューを実施しました。

債務整理にかかる時間や自己破産した後の生活、債務整理が家族や配偶者に与える影響など、役立つ情報が満載なので、債務整理を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

南陽輔監修者

南陽輔

 


大阪大学法学部、関西大学法科大学院卒業。2008年12月弁護士登録、大阪市内の法律事務所で勤務したのち、2021年3月「一歩法律事務所」を設立。一歩法律事務所では、会社設立時の法律相談や、契約書のリーガルチェックなど予防法務を行っている。

一歩法律事務所はどんな事務所?
  • ベンチャー企業やフリーランスの予防法務に重きをおく法律事務所
  • ニーズに合わせた定額制でスピーディーに利用できるサービス形態
  • 会社や自身に適したプランを選択可能

南陽輔さん独自インタビュー

南陽輔様には債務整理に関する10の質問に答えていただきました。

リボ払いに過払い金は発生しますか?

リボ払いでも過払い金が発生する可能性はあります。リボ払いは、カード会社が立て替えたお金を毎月の一定の固定額ずつ返済していく支払方法のことですが、その返済には利息が上乗せされますので、実質的には借金と同じです。

その利息が利息制限法の上限を超える利率であった場合、その超える部分は本来返済する必要のないお金であり、過払い金に当たります。利息制限法の上限利率を超える利息を上乗せされていないか、確認してみてください。

債務整理にかかる時間はどのくらいですか?

債務整理の種類によってかかる時間は変わります。債務整理には、債権者と個別の交渉を行う任意整理と、裁判所を通して行う民事再生、破産手続の3種類に分けられます。一般的には、任意整理は3か月程度民事再生と破産手続きは6カ月~1年程度の時間がかかると言われています。

民事再生、破産手続では、裁判所に提出する書類の準備のために時間が必要ですので、任意整理より時間がかかることが多いです。ただし、借金額、債権者の数や資産の有無などケースバイケースですので、上記はあくまで目安と捉えてください。

自己破産をするとその後の生活はどうなりますか?

基本的には日常生活にはほとんど変わりがありません。もちろん家などの資産をお持ちの方は破産することで資産を処分しなければならず、それに伴い転居の必要が生じるケースもあるでしょうし、破産管財人が選任された場合には、破産管財人が郵便物を管理するなど、一定の破産法による制限を受けることはあります。このような破産法等による制限を除けば、日常生活そのものについては、変わりなく過ごすことができます。
ポイント
マイホームなどの資産がある方は自己破産することでマイホームを手放さなければならないケースもありますが、基本的に生活が大きく変わることはないでしょう。

債務整理を行うことで家族や配偶者に何か影響が出ることはありますか?

家族や配偶者が保証人になっている負債がある場合には、債務整理を行うことで保証人にも債権者から請求が行われるなどの影響が出ますが、それ以外にはほとんど影響はありません

特に債務整理の一つである任意整理では、債権者と話し合いを行うだけですので、家族や配偶者に影響が出ることはありません。また、個人再生や自己破産でも処分の対象となるのは債務者個人の資産のみであり、家族や配偶者の資産に影響はありません

過払い金請求の流れを教えてください

一般的には、まず過払い金が発生しているかどうかを調べるところから始めます。債権者にこれまでの借金と返済の経過を記録した取引履歴を開示してもらい、その取引履歴をもとに、利息制限法に則った引き直し計算を行います。

引き直し計算の結果、過払い金が発生していることが分かれば、債権者に過払い金の返還を求めます。債権者が話し合いに応じなかったり、過払い金の返還を拒否したりした場合には、訴訟を起こし、判決を得て過払い金の回収を図ります。

借金が減額できる仕組みを教えてください

任意整理では、債権者と分割払いについて交渉します。その交渉の中で、利息や遅延損害金をカットしてもらい、元金のみを3年〜5年程度に分割して支払うことを内容とする和解を検討することになります。

利息や遅延損害金が減額できるため、返済総額を減らすことができます。民事再生では、裁判所の決定で、元金を1/5~1/10程度にまで減額することができます。自己破産では、裁判所の決定で借金の支払義務を免除してもらうことができます。

借金を減額する際の注意点やデメリットを教えてください

借金の減額を目指すには、返済計画をしっかりと立てることが必要になります。自分の収入・支出の状況から毎月の返済可能額を計算しましょう。無理な返済計画を立てて破綻しては意味がありません。

任意整理では、基本的には利息や遅延損害金のみが減額の対象で、減額幅が小さいのがデメリットと言えます。他方で、個人再生では元金を含めて大幅に減額できますが、裁判所の監督下に置かれるというデメリットがあります。自己破産では、基本的には資産をすべて処分・換価する必要があるというデメリットがあります。
ポイント
焦って無理な返済計画を立てるのではなく、収入や支出を考慮して無理のない返済計画を立てましょう。

任意整理の費用相場を教えてください

弁護士に任意整理を依頼する際の着手金、報酬は各弁護士によって自由に決められます。ただ、日弁連が報酬規制を設けており、各弁護士も同報酬規制を参照して決めていることが多く、一般的な相場は以下の通りです。

着手金:無料もしくは債権者1社につき5万円程度
報酬:債権者1社につき2万円程度、もしくは減額分の10%程度
過払い金がある場合には回収額の20%程度

ギャンブルでの借金は債務整理できますか?

任意整理、個人再生では、借金の理由は問われませんので、ギャンブルでの借金も整理することができます。自己破産では、ギャンブルによる借金は免責不許可事由に該当し、免責が得られない(つまり、自己破産しても意味がない)ということになる危険性があります。ただ、実務上では自己破産でも反省の弁を述べたり、今後はギャンブルを断つことを誓約することで裁判官の裁量による免責が得られるケースが多いです。
注意点
ギャンブルで借金した場合でも債務整理することが可能ですが、自己破産では手続きに影響が出る場合があるので注意しましょう。

債務整理をするとクレジットカードはどうなりますか?

基本的には債務整理をするとクレジットカードは利用できなくなります。これは債務整理の開始が債権者に通知された時点で、債権者が信用情報機関に事故情報として登録するからです。事故情報が登録されることを一般に「ブラックリストに載る」と言われます。

ブラックリストに載ると、クレジットカードの利用や新たな借り入れができなくなります。ブラックリストは各金融機関、カード会社で共有していますので、借金のないカード会社のクレジットカードであっても、債務整理を開始することで利用できなくなります。

監修者情報

監修者

新井智美-監修者

新井智美

コンサルタントとしての個人向け相談や、資産運用などにまつわるセミナー講師のほか、大手金融メディアへの執筆および監修に携わっている。現在年間300本以上の執筆・監修をこなしており、これまでの執筆・監修実績は2,500本を超える。

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監修者

涌井好文

涌井好文

自身が非正規雇用を経験したことから、労働者を取り巻く雇用環境に興味を持ち、社会保険労務士の資格を取得。2014年より神奈川県で社会保険労務士として開業登録を行い、以後地域における企業の人事労務や給与計算のアドバイザーとして活動を行う。退職時のおけるトラブル相談や、転職時のアドバイスなど、労働者側からの相談にも対応し、労使双方が円滑に働ける環境作りに努めている。また、近時はインターネット上でも活発に活動しており、クラウドソーシングサイトやSNSを通した記事執筆や監修を中心に行う。

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監修者

南陽輔
南陽輔

大阪大学法学部、関西大学法科大学院卒業。2008年12月弁護士登録、大阪市内の法律事務所で勤務したのち、2021年3月「一歩法律事務所」を設立。一歩法律事務所では、会社設立時の法律相談や、契約書のリーガルチェックなど予防法務を行っている。

※見出しの下に<※この見出しは専門家による監修を受けています>という文言が記載されている箇所のみの監修となっています。


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監修者

小川洋平
小川洋平

25歳でお金の知識や営業経験がない状態から保険営業の世界に入り6年半従事。2年目に将来の資産形成のため金融の知識が必要であることに気付き、FPの勉強を開始し金融・経済の知識を学ぶ。その後、保険だけでなくあらゆるお金の面でクライアントにとって最適な提案をしたいという気持ちから、商品販売ではなく相談業務を開始。2013年から資産形成の考え方についてのセミナーを自主開催。その他、大手金融機関からの委託により実施。現在は小規模事業者の年金・資産運用のサポートを中心に相談・経営支援の業務に携わり、確定拠出年金他、起業家の将来の資産形成・経営のサポートを行っている。投資信託や資産形成の分野を得意としている。

※見出しの下に<※この見出しは専門家による監修を受けています>という文言が記載されている箇所のみの監修となっています。


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執筆者情報

執筆者

小林まな

おかねプロ 編集部
小林 まな

2021年入社から一貫して金融ジャンルのライティングを担当しています。金融系記事の執筆本数は150本を超えました。

特にクレジットカードに関する記事を多数執筆し、個人でも10枚以上クレジットカードを発行して使い勝手を日々試すくらいのクレカおたくです!
おかねプロでしかキャッチできないようなマニアックで深い情報と、実際の生活に役立つ実践的な金融ノウハウを意識して発信していきたいです。

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